遊びで育む発達支援

遊びで育む体の軸(体幹):良い姿勢を保つための家庭アイデア【発達支援】

Tags: 体幹, 姿勢, 運動発達, 家庭遊び, 発達支援

なぜ体の軸(体幹)が大切なのでしょうか?

子どもが座っている時にすぐに姿勢が崩れてしまったり、立っている時にふらつきやすかったりすることが気になることはありませんか? これは、体の中心部分にある「体幹(たいかん)」と呼ばれる筋肉が十分に育っていないことが原因の一つかもしれません。

体幹とは、お腹や背中、腰回りの筋肉の総称で、私たちの体の土台となる部分です。体幹がしっかりしていると、次のような様々な良い影響があります。

体幹を意識的に鍛えるのは難しいことのように思えますが、実は毎日の「遊び」の中で自然と育むことができる大切な力なのです。

遊びで体幹を育むことのメリット

特別なトレーニング器具を使ったり、難しい運動を教えたりする必要はありません。子どもは遊びの中で、無意識のうちに体の使い方を学び、必要な筋肉を育てていきます。体幹を育む遊びを取り入れることには、次のようなメリットがあります。

体幹を育む遊びのアイデア集

ここでは、家庭で簡単にできる、体幹を育むための遊びをいくつかご紹介します。特別な道具は必要ありません。

1. 動物歩き競争

2. まる太橋(まるたばし)ごっこ

3. クッション山登り・川渡り

4. 寝転がり飛行機・船ごっこ

遊びを行う際のポイントと工夫

体幹遊びを通じた小さな成功事例(フィクション)

あるお母さんから、「遊びを通して子どもの体幹が少しずつしっかりしてきたように感じます」というお話を聞きました。

そのお子さんは、以前は座っている時にすぐに背中が丸まってしまったり、食事中に椅子の上で落ち着きがなかったりすることが多かったそうです。心配したお母さんは、特別な道具は使わず、寝る前に「飛行機ごっこ」をしたり、お風呂上がりに「カニさん歩き」で洗面所まで移動したりといった遊びを、毎日少しずつ取り入れ始めました。

最初は数秒しか姿勢を保てなかった「飛行機」も、少しずつ長くできるようになり、体の軸が安定してきたのを感じたそうです。すると、不思議なことに、座っている時の姿勢が以前ほど崩れなくなり、食事や塗り絵など、机に向かう時の集中力も少しずつ続くようになってきたとのことでした。「遊びの中で体の使い方を覚えるって、本当に効果があるんですね」と、嬉しそうに話されていました。

このように、日々の小さな遊びの積み重ねが、子どもの体幹を育み、それが運動だけでなく、学習面や日常生活での安定感につながることもあります。

まとめ

子どもの良い姿勢や体の安定感は、学力や運動能力の基盤となる大切な力です。そして、この体の軸となる「体幹」は、毎日の遊びを通して楽しく育むことができます。

ここでご紹介した遊びは、どれも特別な準備や難しい技術は必要ありません。ぜひ、ご家庭でできることから、お子さんと一緒に楽しみながら取り組んでみてください。遊びの中で体を動かす楽しさを知り、それが体の成長につながることを親子で実感できるはずです。

焦らず、お子さんのペースに合わせて、遊びの中で体幹を育んでいきましょう。日々の積み重ねが、きっと子どもの健やかな発達につながります。